犬のお散歩に使うのは、首輪とハーネス(胴輪)のどちらがいいのでしょうか。「首輪は首に負担がかかると聞いた」「ハーネスは抜けやすいって本当?」など、迷っている方も多いと思います。
この記事では、犬用ハーネスと首輪の違いを、メリット・デメリット、向いている犬のタイプ、ハーネスの種類、サイズの合わせ方の順に整理しました。獣医師監修の情報や厚生労働省・環境省の情報をもとに、両方を上手に使い分ける方法もまとめています。

うちは首輪でお散歩しているんですが、引っぱると咳をすることがあって……。ハーネスに替えたほうがいいですか?
- 首輪とハーネスの違い
- それぞれのメリット・デメリット
- どちらが向いているか(犬のタイプ別)
- ハーネスの種類と選び方
- 抜けないためのサイズの合わせ方
結論:首への負担を減らすならハーネス、しつけ中は首輪も選択肢
結論:首や気管・胸の病気がある犬やシニア犬にはハーネスが向いている
首輪は首に力がかかるため、首や気管に負担がかかりやすいのがデメリットです。ハーネスは首や気管に負担がかかりにくく、首輪より抜けにくいとされています(出典:いぬのきもち(獣医師監修))。
首や気管、胸の病気がある犬やシニア犬にはハーネスが、しつけ中の犬には指示が伝わりやすい首輪が向いているとされています。また、鑑札と狂犬病予防注射済票は犬に付けることが法律で決められているため、ハーネスでお散歩する犬も、鑑札などを付ける首輪や迷子札を一緒に使う家庭が多くあります。
犬用ハーネスと首輪の違い
| 首輪 | ハーネス(胴輪) | |
|---|---|---|
| 付ける場所 | 首 | 胸から胴まわり |
| 力のかかり方 | 首に集中する | 胸と胴に分散する |
| メリット | 指示が伝わりやすく、しつけに向いている。付け外しが簡単 | 首や気管に負担がかかりにくい。首輪より抜けにくい |
| デメリット | 首や気管に負担がかかりやすい | 付けるのを嫌がる犬もいる。指示が伝わりにくい |
※出典:いぬのきもちWEB MAGAZINE「犬の首輪とハーネスはどっちがいいの?」(獣医師監修)をもとに作成。

どちらが正解というより、犬の体や性格、お散歩のしかたで向き不向きが変わるんだ。咳をすることがあるなら、まずは動物病院で相談してみてね。

どちらが向いている?犬のタイプ別の選び方
ハーネスが向いている
- 首や気管、胸の病気がある犬
- シニア犬
- 引っぱる力が強く、首に負担がかかりやすい犬
- 首輪がすっぽ抜けやすい頭の形の犬
首輪が向いている
- しつけ中で、指示を伝えたい犬
- ハーネスを付けるのをとても嫌がる犬
引っぱり癖のある犬や、物音でパニックを起こしやすい犬には、首輪とハーネスの両方にリードを付けるダブルリードがすすめられています(出典:いぬのきもち(獣医師監修))。どちらか一方が外れても、もう一方でつながっているため、脱走を防ぎやすくなります。
首輪も必要な理由
生後91日以上の犬の飼い主には、交付された鑑札と狂犬病予防注射済票を犬に付けることが義務づけられています(出典:厚生労働省)。また、環境省の防災ガイドラインでは、犬の迷子対策として首輪と迷子札を付けることが挙げられています(出典:環境省)。お散歩はハーネス、鑑札や迷子札は首輪、と使い分ける方法もあります。
首輪の種類
首輪にもいくつかの種類があります。幅のある平たい首輪は、首に当たる面が広く力が分散しやすい形です。細い丸型の首輪は毛が絡みにくい一方、当たる面が狭くなります。引っぱると一定の範囲で締まる構造の首輪は、しつけに使われることがありますが、締まりすぎないよう使い方に注意が必要です。迷ったら、幅が広く、留め具がしっかりした首輪を選ぶと扱いやすいでしょう。

首輪を選ぶときは、迷子札や鑑札を付けやすいリングがあるかも見てみてね。
ハーネスの種類と選び方
| 種類 | 特徴 | 向いている犬 |
|---|---|---|
| H型 | 大きな2つの輪を2本のベルトでつないだ形。足を通して付ける | しっかり固定したい犬 |
| 8の字型 | 2つの輪が8の字のようにつながった形。足を持ち上げずに付けられる | 足を触られるのが苦手な犬 |
| ベスト型 | 生地の面積が広く、やわらかい | シニア犬、小型犬 |
| 胸元でリードをつなぐタイプ | リードをつなぐ部分が胸元にある | 引っぱり癖のある犬 |
※出典:いぬのきもちWEB MAGAZINE「犬のハーネスの“抜けない”付け方や種類、注意点」(獣医師監修)をもとに作成。
抜けないためのサイズの合わせ方
ハーネスは、サイズが合っていないと抜けたり、こすれて皮膚を傷めたりします。H型の場合は、前後の輪に指が3本入るくらいにアジャスターで調整するのが目安とされています(出典:いぬのきもち(獣医師監修))。ほかの形も、愛犬の体にフィットするよう調整しましょう。
- 体のサイズを測る首まわりと胸囲(前足の付け根のすぐ後ろ)をメジャーで測り、製品のサイズ表と比べます。
- 付けて調整するアジャスターでゆるすぎず、きつすぎないように調整します。
- 家の中で試すお散歩の前に家の中で付けて歩かせ、こすれやずれがないか確認します。
- 定期的に見直す子犬の成長や体重の変化に合わせて、サイズを調整し直します。

胸囲を測ったことがありませんでした。まずメジャーで測ってみます。
お散歩のときの注意点
- 伸びるリードは使う場所に注意:人や車が多い場所では、長さを固定するか、伸びないリードを使う。避難用には伸びないリードがすすめられている(出典:環境省ガイドライン)
- 付けたままにしない:ハーネスを長時間付けっぱなしにすると、こすれや蒸れの原因になる
- 夏のお散歩は時間帯に注意:日中の散歩は熱中症や肉球のやけどの危険があるため、早朝や夜にする(出典:環境省)
- 留め具やほつれを点検する:お散歩の前に、留め具のゆるみや生地の傷みがないか確認する
よくある質問
小型犬はハーネスのほうがいいですか?
体の大きさだけで決まるわけではありませんが、首や気管に負担をかけたくない場合はハーネスが向いています。首や気管に病気がある場合は、動物病院に相談して選びましょう。
ハーネスにすると引っぱり癖が強くなりますか?
形によっては引っぱりやすくなることがあります。引っぱり癖がある場合は、胸元でリードをつなぐタイプのハーネスや、首輪とハーネスの両方を使うダブルリードを検討しましょう。
首輪はどのくらいの締め具合がいいですか?
首輪とハーネスの適切な締め具合は製品によって異なるため、取扱説明書の目安を確認しましょう。ゆるすぎると抜け、きつすぎると負担になるため、成長や体重の変化に合わせて見直すことが大切です。
ハーネスを嫌がります。どうすればいいですか?
足を持ち上げずに付けられる8の字型など、付けやすい形を試してみましょう。付けたらおやつをあげるなど、少しずつ慣らすことも大切です。
家の中でも首輪を付けておくべきですか?
鑑札や迷子札を付けておくと、災害時や脱走したときに身元が分かりやすくなります。家の中で付ける場合は、引っかかりに注意し、きつすぎないように調整しましょう。
参考・出典
- いぬのきもちWEB MAGAZINE「犬の首輪とハーネスはどっちがいいの?」(獣医師監修)(確認日:2026年10月2日)
- いぬのきもちWEB MAGAZINE「犬のハーネスの“抜けない”付け方や種類、注意点とは」(獣医師監修)(確認日:2026年10月2日)
- 厚生労働省「狂犬病に関するQ&A」(確認日:2026年10月2日)
- 環境省「人とペットの災害対策ガイドライン<一般飼い主編>」(確認日:2026年10月2日)
- 環境省「防ごう!ペットの熱中症」(確認日:2026年10月2日)
まとめ
- 首輪は首に力が集中し、ハーネスは胸と胴に分散する
- 首や気管・胸の病気がある犬やシニア犬にはハーネスが向いている
- しつけ中は首輪も選択肢。引っぱり癖がある犬はダブルリードも検討する
- 鑑札・注射済票は犬に付ける義務がある。首輪や迷子札と組み合わせて使う
- ハーネスはH型で指3本が目安。体に合わせて調整し、定期的に見直す
犬の体と性格に合わせて首輪とハーネスを使い分ければ、毎日のお散歩がもっと安全で快適になります。
