猫を迎えるとき、「ケージは必要なの?」「閉じ込めるのはかわいそう?」と迷う方は多いのではないでしょうか。猫は部屋で自由に過ごすことが多い動物ですが、子猫の時期や多頭飼いの慣らし、災害への備えなど、ケージが役立つ場面は少なくありません。
この記事では、猫用ケージの選び方を、段数(高さ)・広さ・素材・扉とお手入れ・置き場所の5つのポイントで整理しました。ケージが役立つ場面、子猫・シニア猫・多頭飼いに合うタイプ、ストレスをためない使い方もまとめています。

猫をケージに入れるのは、かわいそうな気がしてしまうんです。
- 猫にケージが役立つ場面
- 猫用ケージを選ぶ5つのポイント
- 段数ごとに向いている猫
- 素材ごとの特徴
- ストレスをためない使い方と慣らし方
結論:上下に動ける2〜3段で、トイレと水を置ける広さのものを選ぶ
結論:猫用ケージは「広さ」と「高さ」が最優先。段数は猫の年齢と運動量で決める
猫用ケージを選ぶときに大切なのは、動き回れる広さと、上下運動ができる高さの2つです。広さに余裕があれば、トイレや水入れを置いても窮屈になりません。猫は高いところを好むため、2〜3段のケージで上下に動けるようにするのが基本とされています(出典:アイリスプラザ)。
そのうえで、活発な猫や多頭飼いなら3段、子猫やシニア猫なら2段を目安に選びましょう。
| 猫の様子 | 目安の段数 |
|---|---|
| 活発な成猫・多頭飼い | 3段(上下運動がたっぷりできる) |
| 子猫・シニア猫(ジャンプ力が弱い) | 2段(落ちたときの高さを抑える) |
| ケガの療養中・寝たきりの猫 | 1段(運動を目的にしない) |
※出典:アイリスプラザ「愛猫も喜ぶ猫用ケージの選び方」をもとに作成。体調に関わる使い方は、かかりつけの動物病院に相談してください。
猫にケージが役立つ場面
猫用ケージは、ずっと入れておくためのものではなく、必要な場面で安全な居場所をつくるための道具です。主に次のような場面で役立ちます。
- 迎えたばかりのとき:慣れない環境で隠れてしまうのを防ぎ、落ち着ける場所をつくる(出典:アイリスプラザ)
- 多頭飼いの顔合わせ:新しい猫と先住猫を、ケージ越しに少しずつ慣らす(出典:ねこのきもち(獣医師監修))
- 目を離すとき:誤飲やいたずら、玄関からの脱走を防ぐ(出典:アイリスプラザ)
- 災害・入院への備え:ケージに慣れていると、避難所や入院先でのストレスを減らしやすい(出典:環境省)
環境省のガイドラインでは、避難所でケージに慣れていないために過度なストレスを与えてしまった例が報告されています(出典:環境省ガイドライン)。日ごろからケージを「安心できる場所」にしておくことは、もしものときの備えにもなります。防災の準備は「ペットの防災グッズと同行避難の準備」で解説しています。

ケージは「閉じ込める場所」じゃなくて「安心できる自分の部屋」にしてあげるのがコツなんだ。扉を開けておいて、自分から入れるようにしておくのもいいよ。
猫用ケージの選び方|5つのポイント
1. 段数(高さ)
3段は上下運動がたっぷりでき、活発な猫や多頭飼いに向いています。2段は高さが抑えられるため、子猫やシニア猫などジャンプ力があまりない猫に向いています(出典:アイリスプラザ)。子猫のうちは2段で使い、成長に合わせて段を増やせるタイプを選ぶ方法もあります。
2. 広さ(床面積)
1段目にトイレと水入れ、寝床を置いても動けるかを基準にしましょう。使っているトイレの幅と奥行きを測り、ケージの内寸に収まるかを確認します。トイレと寝床・食器は、なるべく離して置けると猫が落ち着きやすくなります。
3. 素材
| 素材 | 特徴 | 気をつけたい点 |
|---|---|---|
| スチール | 一般的で、比較的価格が手ごろなものが多い | さびることがある |
| プラスチック | 軽くて組み立てや移動がしやすい。さびず、丸洗いできるものが多い | 製品によっては強度を確認 |
| 木製 | インテリアになじみやすい | 価格が高めで重いものが多い |
※出典:アイリスプラザ。一般的な傾向で、製品によって異なります。
4. 扉の位置とお手入れのしやすさ
各段に扉があると、猫の出し入れや掃除がしやすくなります。下段の扉が大きいと、トイレの出し入れも楽です。底のトレーが引き出せるか、汚れを拭き取りやすいかも確認しましょう。キャスター付きなら、掃除のときや季節に合わせて置き場所を変えるときに便利です。
5. 置き場所に合うサイズ
ケージは、家族の気配を感じられる落ち着いた場所に置くのがよいとされています。窓際は外が見えて猫が喜びますが、夏は直射日光で暑くなりすぎることがあるため、カーテンで日差しを避け、風通しのよい場所にしましょう(出典:アイリスプラザ)。エアコンの風が直接当たる場所も避けます。

子猫・シニア猫・多頭飼いに合うタイプ
子猫
子猫は高い段から落ちることがあるため、2段程度の高さから始めると安心です。成長に合わせて段を足せるタイプなら、買い替えの手間を減らせます。迎えたばかりの時期の準備は「猫を飼うときに必要なもの一覧」もあわせてご覧ください。
シニア猫
ジャンプ力が落ちてきたら、段差を低くし、ステップやスロープを足して上り下りしやすくしましょう。トイレの出入り口が低いものを選ぶと、足腰への負担を減らせます。
多頭飼い
顔合わせに使うケージは、新しい猫がトイレ・水・寝床を使ってもゆとりのある広さを選びます。慣らし方の手順は「猫の多頭飼いの準備」で解説しています。
ケージが向いている人
- 迎えたばかりの猫がいる
- 多頭飼いの顔合わせをしたい
- 留守中のいたずらや脱走が心配
- 災害や通院に備えてケージに慣らしたい
ケージが向いていない人
- 設置スペースがほとんどない(キャリーでの慣らしを検討)
- 長時間入れっぱなしにする前提で使いたい
ストレスをためない使い方と慣らし方
ケージに長時間入れっぱなしにすると、ストレスで吐いたり鳴きやまなくなったりすることがあるとされています(出典:アイリスプラザ)。次のポイントを意識して使いましょう。
- 扉を開けたまま置いておくまずは部屋の一部として置き、猫が自由に出入りできるようにします。
- 中でおやつやごはんをあげるケージの中でいいことが起きる、と覚えてもらいます。お気に入りの毛布を入れるのも効果的です。
- 短い時間だけ扉を閉める最初は数分から始め、落ち着いていられたら少しずつ時間をのばします(出典:アイリスプラザ)。
- 出したあとはたっぷり遊ぶケージで過ごしたあとは、遊びやスキンシップの時間をとりましょう。

留守番のときは、ずっとケージに入れておいたほうが安全ですか?

猫は部屋で自由に過ごすことが多いから、危ないものを片付けた部屋で留守番するのが一般的なんだ。ケージを使うなら、トイレと水を置いて、長くなりすぎないようにしてね。
留守番の準備全体は「猫の留守番は何日まで?」もあわせてご覧ください。
よくある質問
猫にケージは絶対に必要ですか?
必ずしも必要ではありませんが、迎えたばかりの時期、多頭飼いの顔合わせ、災害や入院への備えなど、あると安心な場面は多くあります。持っていない場合は、キャリーに慣らしておくだけでも備えになります。
猫用ケージと犬用ケージの違いは何ですか?
猫用は上下運動ができるよう、2〜3段の高さがあるものが多いのが特徴です。犬用は横に広いタイプが中心のため、猫に使うと高さが足りないことがあります。
ケージの中にトイレを置いても大丈夫ですか?
置いて問題ありませんが、トイレと寝床・食器はなるべく離しましょう。トイレの大きさに合わせて、1段目の広さに余裕のあるケージを選ぶと置きやすくなります。
ケージに入れると鳴き続けます。どうすればいいですか?
急に長時間入れると嫌がることがあります。扉を開けたまま置く、中でおやつをあげるなど、ケージをいい場所だと覚えてもらうところからやり直しましょう。
ケージはどこに置くのがいいですか?
家族の気配を感じられる落ち着いた場所がよいとされています。直射日光やエアコンの風が直接当たる場所、玄関の近くなど人の出入りが多い場所は避けましょう。
参考・出典
- アイリスプラザ「愛猫も喜ぶ猫用ケージの選び方」(確認日:2026年10月3日)
- ねこのきもちWEB MAGAZINE「先住猫がいる場合の猫の迎え入れ 注意点と対面手順」(獣医師監修)(確認日:2026年10月3日)
- 環境省「猫の適正譲渡ガイドブック」(確認日:2026年10月3日)
- 環境省「人とペットの災害対策ガイドライン<一般飼い主編>」(確認日:2026年10月3日)
まとめ
- 猫用ケージは広さと高さが最優先。トイレと水を置いても動けるものを選ぶ
- 活発な猫・多頭飼いは3段、子猫・シニア猫は2段が目安
- 素材はスチール・プラスチック・木製。手入れのしやすさと重さで選ぶ
- 迎えたばかりのとき、多頭飼いの顔合わせ、災害への備えに役立つ
- 扉を開けて置く、中でおやつをあげるなど、少しずつ慣らして長時間入れっぱなしにしない
ケージを「安心できる自分の部屋」にしてあげれば、毎日の暮らしにも、もしものときにも役立ちます。
