「もう1匹、猫を迎えたい」。そう考えたとき、気になるのが先住猫との相性ですよね。いきなり会わせてけんかにならないか、トイレやごはんの場所はどうすればいいのか、準備しておきたいことはたくさんあります。
この記事では、猫の多頭飼いの準備を、迎える前に用意するもの、先住猫との慣らし方の手順、トイレや食事の環境づくりに分けて整理しました。獣医師監修の情報や環境省のガイドブックをもとに、うまくいかないときの対処もまとめています。

2匹目の猫を迎えたいんです。でも、今いる猫が嫌がらないか心配で……。
- 2匹目を迎える前に準備するもの
- 先住猫との慣らし方の手順
- トイレの数と置き場所
- 食事やくつろぐ場所の工夫
- うまくいかないときの対処
結論:最初は別の部屋で。においから少しずつ慣らし、先住猫を優先する
結論:「別の部屋 → においの交換 → ケージ越しの対面 → 一緒に過ごす」の順で、焦らず進める
新しい猫を迎えたら、最初は先住猫とは別の部屋で過ごさせます。そのあと、においを交換してお互いの情報を知り、ケージやキャリー越しに対面させてから、少しずつ一緒に過ごす時間をつくります(出典:ねこのきもち(獣医師監修))。
食事や遊び、スキンシップなど、何をするにも先住猫を優先することがすすめられています(出典:ねこのきもち(獣医師監修))。
猫の多頭飼いの準備|迎える前にそろえるもの
- 新しい猫用の部屋(または区切ったスペース):最初は先住猫と会わずに過ごせる場所
- ケージ:ケージ越しの対面や、新しい猫の安全な居場所に使う
- トイレ:数は「頭数+1」が基本(2匹なら3つ)
- 食器・水入れ:猫ごとに用意し、食べる場所を分けられるようにする
- 寝床・隠れ場所:それぞれが一人になれる場所
- キャットタワーや棚:高さのある逃げ場をつくると、ぶつかり合いを避けやすい
- 新しい猫用の爪とぎ・おもちゃ:最初は共用にしない
迎える2〜3週間前には、先住猫の健康診断を受けておくことがすすめられています。1年以内にワクチンを接種していなければ、健康状態のよいときに接種しておきましょう(出典:ねこのきもち(獣医師監修))。新しい猫についても、迎える前後に動物病院で健康状態を確認しておくと安心です。

新しい猫が来ると、先住猫はとても緊張するんだ。最初の準備をしっかりしておくと、そのあとがぐっと楽になるよ。

先住猫との慣らし方の手順
- 別の部屋で過ごさせる迎えてから最初の数日は、新しい猫と先住猫を別の部屋に置きます(出典:ねこのきもち)。新しい猫用のグッズは共用にしないようにしましょう(出典:ピースニャンコ)。
- においを交換する使った毛布やタオルを交換して、お互いのにおいを知ってもらいます。爪とぎにはマーキングのにおいがたっぷり付いているため、においの交換に役立つとされています(出典:ピースニャンコ)。
- ケージやキャリー越しに対面させる最初は距離を十分にとり、それぞれが落ち着いていられる位置から始めます。問題がなければ、少しずつ距離を縮めます(出典:ねこのきもち・ピースニャンコ)。
- 一緒に過ごす時間を少しずつ増やす先住猫がケージの周りでくつろげるようになったら、新しい猫をケージから出し、飼い主が見ているときだけ一緒に過ごさせます。
慣れるまでの期間は、猫の性格や年齢によって大きく違います。ピースニャンコでは、においの交換の段階だけでも少なくとも1週間程度は必要と考えるよう案内されています(出典:ピースニャンコ)。焦らず、猫のペースに合わせて進めましょう。

対面のときは、おやつやごはんを使うといいよ。相手がいるときに「いいことがある」と覚えると、少しずつ距離が縮まるんだ。
トイレ・食事・くつろぐ場所の工夫
トイレ
トイレの数は「頭数+1」が基本です(出典:環境省「猫の適正譲渡ガイドブック」)。スペースが限られる場合でも、「仲のよいグループの数+1」は用意することがすすめられています。トイレを横に並べて置くと、隣のにおいで落ち着かなかったり、強い猫が両方を使ってしまったりするため、それぞれ離れた場所に置き、トイレへの通り道も複数確保するとよいとされています(出典:ペットファミリー損保(獣医師監修))。
トイレを共有していると、下痢や血尿などのトラブルがあったときに、どの猫か分かりにくくなることもあります(出典:ペットファミリー損保)。
食事
年齢の違う猫を一緒に飼う場合は、食事の時間や場所を分ける、子猫はケージの中で食べさせる、食べ終わったらすぐ片付けるなどの工夫が紹介されています(出典:環境省「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」)。それぞれの年齢に合ったフードを、取り合いにならないように与えましょう。
くつろぐ場所
猫同士の相性が悪いと、強い猫がトイレのそばにいるだけで、弱い猫が近づけないこともあります(出典:環境省)。キャットタワーや棚など、高さのある逃げ場や、それぞれが一人になれる寝床を用意しておきましょう。

トイレは2つあれば足りると思っていました。2匹なら3つ、しかも離して置くんですね。
うまくいかないときの対処
| 様子 | 考えられること・対処 |
|---|---|
| 先住猫がうなる・威嚇する | 慣らす段階を一つ戻して、においの交換やケージ越しの対面からやり直す |
| けんかになる | すぐに離し、別の部屋で過ごす時間をつくる。手を出して止めると飼い主がけがをすることがあるため、クッションなどで間に入る |
| 先住猫が食欲をなくす・隠れて出てこない | 先住猫を優先して構い、落ち着ける場所を確保する。続く場合は動物病院に相談 |
| トイレ以外で排泄する | トイレの数・場所・清潔さを見直す。体調の変化も疑い、動物病院に相談 |
どうしても相性が合わない場合は、生活する部屋を分けて暮らすことも一つの方法です。無理に一緒にしようとせず、それぞれが安心できる環境を優先しましょう。
よくある質問
子猫と成猫、どちらを迎えるほうがうまくいきやすいですか?
一般に、子猫のほうが先住猫に受け入れられやすいと言われることがありますが、猫の性格による違いが大きく、一概には言えません。先住猫の性格や年齢、体力も考えて検討しましょう。
慣れるまでどのくらいかかりますか?
数日で慣れる場合もあれば、数か月かかる場合もあります。においの交換の段階だけでも少なくとも1週間程度は見ておくよう案内されています。猫のペースに合わせて進めましょう。
トイレを3つも置く場所がありません。
理想は「頭数+1」ですが、最低限「仲のよいグループの数+1」は用意することがすすめられています。置けない場合は、こまめに掃除して清潔を保つことを優先しましょう。
先住猫を優先するとは、具体的にどうすればいいですか?
ごはんをあげる、遊ぶ、なでるなど、何をするときも先住猫から先に行います。先住猫が「自分の立場が守られている」と感じられるようにすることが大切です。
留守番中は一緒にしても大丈夫ですか?
十分に慣れるまでは、留守番中は別の部屋やケージで過ごさせると安心です。一緒にする場合も、水・トイレ・食器を頭数分以上用意しておきましょう。
参考・出典
- ねこのきもちWEB MAGAZINE「先住猫がいる場合の猫の迎え入れ 注意点と対面手順」(獣医師監修)(確認日:2026年10月3日)
- ペットファミリー損保「猫を多頭飼いする際のトイレはどうする?」(獣医師監修)(確認日:2026年10月3日)
- ピースニャンコ「先住猫との対面するまでの手順」(確認日:2026年10月3日)
- 環境省「猫の適正譲渡ガイドブック」(猫のトイレを考える)(確認日:2026年10月3日)
- 環境省「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」(確認日:2026年10月3日)
まとめ
- 迎える2〜3週間前に先住猫の健康診断。ワクチンの接種状況も確認する
- 慣らし方は「別の部屋 → においの交換 → ケージ越しの対面 → 一緒に過ごす」の順で焦らずに
- トイレは「頭数+1」を離れた場所に。通り道も複数つくる
- 食事は時間や場所を分け、高さのある逃げ場や一人になれる寝床を用意する
- 何をするにも先住猫を優先し、うまくいかないときは一つ前の段階に戻る
準備と手順をしっかり踏めば、先住猫も新しい猫も、少しずつお互いの存在に慣れていけます。
