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賃貸でペットと暮らす傷・汚れ対策|退去時の負担を減らす

ペット可の賃貸住宅でも、壁紙のひっかき傷やフローリングの傷、しみ込んだニオイは、退去のときに気になるポイントです。「どこまで自分で払うことになるの?」「今からできる対策はある?」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、賃貸でペットと暮らすときの傷・汚れ対策を、壁・床・ドアや柱・ニオイの場所別に整理しました。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」をもとに、ペットによる傷やニオイの費用負担の考え方、入居時と契約時に確認しておきたいことも紹介します。

ユイさん
ユイさん

ペット可の部屋なら、猫が壁をひっかいても大丈夫なんでしょうか?

この記事でわかること
  • ペットによる傷・ニオイの費用負担の考え方
  • 入居前・契約時に確認したいこと
  • 壁・床・ドア・ニオイの場所別の対策
  • 犬・猫別に起きやすい傷と汚れ
  • 傷をつけてしまったときの対応
目次

結論:ペットによる傷やニオイは借りた人の負担になりやすい。入居時から予防する

結論:「入居時の記録」「契約内容の確認」「傷がつきやすい場所の先回り対策」の3つが基本

国土交通省のガイドラインでは、ペットにより壁紙(クロス)などに傷が付いたり、ニオイが付着したりしている場合は、借りた人(賃借人)の負担と判断される場合が多いと考えられる、とされています(出典:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に関する参考資料)。ペット可の物件でも、傷やニオイの修繕費がかからないわけではありません。

そのため、入居時に部屋の状態を記録し、契約内容を確認したうえで、傷がつきやすい場所に先回りして対策することが大切です。

場所起きやすい傷・汚れ主な対策
壁・壁紙猫の爪とぎ、犬のかじり、体をこすりつけた汚れ保護シート・パネル、爪とぎを近くに置く
床爪の傷、トイレの失敗、吐き戻しのしみマット・タイルカーペット、トイレまわりの防水シート
ドア・柱・窓まわりひっかき傷、かじり跡、網戸の破れガード・カバー、網戸の補強
部屋全体ニオイの付着こまめな掃除と換気、トイレの管理

※一般的な例です。対策グッズを取り付けるときは、壁や床に跡が残らないか確認してください。

原状回復の費用負担の考え方

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、原状回復を「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」としています(出典:国土交通省)。ふつうに暮らしていて生じる汚れや、年月がたって起きる劣化は、原則として借りた人の負担にはなりません。

一方で、ペットによる傷やニオイは、通常の使用を超えるものとして借りた人の負担と判断される場合が多いとされています。また、実務では、ペット可の物件で「ペットによるひどい傷や汚れは経過年数を考慮せず借りた人の負担とする」特約や、消毒・消臭費用を定額で支払う特約が設けられている場合もあるようです(出典:国土交通省 参考資料)。

ハコ
ハコ

「ペット可」は「傷をつけても大丈夫」という意味ではないんだ。契約書にペットのことがどう書いてあるか、入居する前に読んでおいてね。

入居前・契約時に確認しておきたいこと

国土交通省は、原状回復の問題を退去時ではなく入居時の問題として捉え、入退去時に部屋の状態をよく確認しておくことや、契約条件を双方がよく確認し、納得したうえで契約することが、トラブルの防止に有効だとしています(出典:国土交通省)。

  • 入居時に写真を撮っておく:壁・床・ドア・柱の傷や汚れを、日付がわかる形で記録する
  • ペットに関する特約を確認する:飼える種類・頭数、退去時の消毒・消臭費用、傷の負担の考え方
  • 保険の内容を確認する:借りた人の不注意でつけた傷に、契約時に加入した保険で対応することがあるようです(出典:国土交通省 参考資料)
  • 取り付けてよい対策グッズを確認する:壁に貼るシートや、床に敷くマットが使えるか、管理会社に聞いておく

なお、ペットの飼育が認められていない物件で飼うことは契約違反となり、契約の解除や損害賠償を請求される可能性もあります(出典:国土交通省 参考資料)。引っ越しの準備全体は「ペットと引っ越しするときの準備と手続き」で解説しています。

賃貸でペットと暮らす傷・汚れ対策|場所別の方法

壁・壁紙

猫が爪をとぐのは自然な行動です。壁で爪をとぐ場合は、その場所のすぐ近くに爪とぎを置くと、そちらを使ってくれることがあります。壁の角や低い位置には、貼ってはがせる保護シートやパネルを付けておきましょう。シートは粘着の強さによって壁紙をはがしてしまうことがあるため、目立たない場所で試してから使います。

床

フローリングは、爪の傷やトイレの失敗によるしみが残りやすい場所です。よく歩く場所にはタイルカーペットやマットを敷くと、傷を防ぎながら滑り止めにもなります。トイレの周りには、防水シートやトイレマットを敷いておくと安心です。家具の脚にカバーを付ける、家具の下にマットを敷くといった工夫は、国土交通省の参考資料でも、管理業者が入居者にお願いしている例として紹介されています(出典:国土交通省 参考資料)。

ドア・柱・窓まわり

ドアの下のほうや柱の角は、犬がかじったり、猫がひっかいたりしやすい場所です。ガードやカバーを付けておきましょう。猫は網戸に登ったり破ったりすることがあるため、網戸の補強や脱走防止の対策も合わせて行います(猫の脱走防止対策)。

ニオイ

ニオイは、壁紙や床にしみ込むと取りにくくなります。トイレはこまめに掃除し、粗相をしたらすぐにふき取って消臭しましょう。定期的な換気と掃除が基本です。ニオイ対策のグッズの選び方は「ペットのニオイ対策グッズの選び方」で解説しています。

ユイさん
ユイさん

壁で爪をとぐ前に、近くに爪とぎを置いておけばいいんですね。

犬・猫別に起きやすい傷と汚れ

猫で起きやすいこと

  • 壁・柱・ソファでの爪とぎ
  • 網戸に登る・破る
  • 高い所から飛び降りるときの床の傷
  • トイレの砂の飛び散り

犬で起きやすいこと

  • ドア・柱・家具のかじり跡
  • 床の爪の傷、走ったときの傷
  • トイレの失敗によるしみ
  • マーキング

猫は、爪とぎを置く場所と数を工夫すると、壁で爪をとぐことを減らしやすくなります。トイレの砂の飛び散りが気になる場合は、トイレの形や砂の種類を見直しましょう(猫トイレの選び方)。犬は、留守番中のかじりを防ぐために、ケージやサークルを使って過ごす場所を区切る方法もあります(犬用ケージ・サークルの選び方)。

ケンさん
ケンさん

犬が留守番中にドアをかじってしまったら、自分で補修してもいいですか?

ハコ
ハコ

自分で直すと、かえってトラブルになることがあるんだ。まずは管理会社に連絡して、どうすればいいか相談してね。

傷をつけてしまったときの対応

  1. 自分で直そうとしない賃貸住宅は大家さんの持ち物です。無断で修繕すると、退去時のトラブルになることがあります(出典:国土交通省 参考資料)。
  2. 管理会社に連絡する修繕が必要な傷や損傷に気づいたら、速やかに管理会社などに連絡しましょう(出典:国土交通省 参考資料)。
  3. 保険が使えるか確認する契約時に加入した保険で対応できる場合もあるため、補償の内容を確認します。
  4. 原因を取りのぞく同じ場所に傷がつかないよう、爪とぎを置く、ガードを付けるなどの対策をします。

よくある質問

ペット可の物件なら、ペットの傷は大家さんの負担になりますか?

ペット可の物件でも、ペットによる傷やニオイは借りた人の負担と判断される場合が多いと考えられています。契約書の特約もあわせて確認しましょう。

ペットのいない部屋の汚れも払う必要がありますか?

ふつうに暮らしていて生じる汚れや、年月による劣化は、原則として借りた人の負担にはなりません。どの部分の修繕費を求められているのか、退去時に内訳を確認しましょう。

退去時の消臭・消毒費用は必ず払うものですか?

契約に定額の消毒・消臭費用の特約がある場合があります。有効かどうかは個別の判断になるため、契約前に内容をよく確認しておくことが大切です。

壁に貼る保護シートは使ってもいいですか?

貼ってはがせるタイプでも、壁紙の種類によってははがすときに壁紙を傷めることがあります。管理会社に確認し、目立たない場所で試してから使いましょう。

退去時にもめないためには、どうすればいいですか?

入居時に写真で部屋の状態を記録し、退去時の立ち会いでは傷の場所と修繕の内容を一緒に確認しましょう。納得できない点があれば、ガイドラインを参考に話し合います。

まとめ

この記事のまとめ
  • ペットによる壁紙の傷やニオイは、借りた人の負担と判断される場合が多い
  • 入居時に部屋の写真を撮り、ペットに関する特約と保険の内容を確認する
  • 壁には保護シートと爪とぎ、床にはマット、ドアや柱にはガードで先回りする
  • ニオイはしみ込む前に。トイレの掃除と換気をこまめに行う
  • 傷をつけたら自分で直さず、管理会社に連絡する

入居したときから少しずつ対策しておけば、退去のときも安心してペットとの暮らしを続けられます。

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