猫は自分で毛づくろいをするから、ブラッシングはしなくても大丈夫。そう思っていませんか。実は、抜け毛をそのままにしておくと、毛づくろいのときに毛を飲み込んでしまうことがあります。とはいえ、ブラシの種類が多くて、どれを選べばいいか迷いますよね。
この記事では、猫用ブラシの選び方を、毛の長さ・ブラシの種類・肌へのやさしさ・持ちやすさ・お手入れの5つのポイントで整理しました。短毛種・長毛種別の組み合わせ、嫌がらないブラッシングのコツ、抜け毛の多い時期の対策もまとめています。

ブラシの種類が多すぎて、どれを買えばいいのかわかりません。
- 猫にブラッシングが必要な理由
- 猫用ブラシの種類と特徴
- 猫用ブラシを選ぶ5つのポイント
- 短毛種・長毛種に合うブラシの組み合わせ
- 嫌がらないブラッシングのコツ
結論:毛の長さで選ぶ。短毛はラバーやスリッカー、長毛はスリッカー+コーム
結論:最初の1本は「毛の長さ」と「猫が嫌がらないか」で選ぶ
猫用ブラシは、猫の毛の長さで選ぶのが基本です。短毛種なら、抜け毛を絡め取りやすいラバーブラシや、目の細かいスリッカーブラシから始めると扱いやすいでしょう。長毛種は毛が絡まりやすいため、スリッカーブラシで毛をほぐし、コームで仕上げる組み合わせが向いています。
どのブラシでも、ピンの先が丸いなど、肌に当たってもやさしい作りのものを選び、猫が嫌がらない力加減で使うことが大切です。
| 毛の長さ | 最初の1本 | あると便利なもの |
|---|---|---|
| 短毛種 | ラバーブラシ、またはスリッカーブラシ(目が細かいもの) | 獣毛ブラシ(仕上げ・ツヤ出し) |
| 長毛種 | スリッカーブラシ | コーム(もつれの確認・仕上げ) |
| ブラッシングが苦手な猫 | ラバーブラシ、手袋型のブラシ | なでるように使えるもの |
※一般的な目安です。猫の毛質や好みに合わせて選んでください。
猫にブラッシングが必要な理由
猫は体をなめてきれいにする習性があります。世田谷区の飼い方のパンフレットでは、抜け毛を放っておくと毛を飲み込んで吐き出したり、胃腸にたまって病気になったりすることがあるため、定期的にブラッシングして抜け毛をとるようすすめています。長毛種では、ブラッシングを怠ると毛が絡まって玉になってしまうため、こまめな手入れが必要とされています(出典:世田谷区「猫の飼い方」)。
ブラッシングには、抜け毛を取るだけでなく、猫とのスキンシップの役割もあります(出典:アイリスプラザ)。体をさわることで、皮膚の状態やしこりなど、ふだんと違うところに気づくきっかけにもなります。気になるところがあれば、動物病院に相談しましょう。
部屋に落ちる抜け毛も減るため、掃除の手間を減らすことにもつながります。抜け毛の掃除については「ペットのいる家の掃除機の選び方」で解説しています。

ブラッシングは、抜け毛を取るだけじゃなくて、体をさわって変化に気づく時間にもなるんだ。毎日少しずつ続けるのがおすすめだよ。
猫用ブラシの種類と特徴
| 種類 | 特徴 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| スリッカーブラシ | 細い金属のピンがたくさん付いたブラシ。目の粗いもの・細かいものがある | 抜け毛取り、毛のもつれをほぐす |
| ラバーブラシ | ゴムやシリコンでできた、やわらかいブラシ | 短毛種の抜け毛取り、ブラッシングに慣らす |
| コーム(くし) | 金属などの歯が並んだくし | 長毛種の仕上げ、もつれの確認 |
| 獣毛ブラシ | 豚毛などの天然の毛を使ったブラシ | 短毛種の仕上げ、毛並みを整える |
| 手袋型ブラシ | 手にはめて、なでるように使う | ブラシを怖がる猫に |
※スリッカーブラシ・コームはアイリスプラザ「自宅でブラッシング」を参考に作成。そのほかは一般的な特徴です。
スリッカーブラシは、歯の目の粗いものと細かいものがあるため、猫の毛に合わせて用意するとよいとされています(出典:アイリスプラザ)。1本で全部をまかなうより、「抜け毛を取る1本」と「仕上げる1本」の2本があると、ブラッシングがぐっと楽になります。

猫用ブラシの選び方|5つのポイント
1. 毛の長さに合っているか
短毛種は、ラバーブラシや目の細かいスリッカーで表面の抜け毛を取り、獣毛ブラシで整えるのが一般的です。長毛種は、スリッカーで毛をほぐしてから、コームで根元までとかして、もつれが残っていないかを確認します。
2. 肌にやさしいか
スリッカーブラシは、ピンの先が丸く加工されたものや、ピンがやわらかめのものを選ぶと、肌に当たったときの刺激を減らせます。力を入れすぎると肌を傷つけることがあるため、毛先を軽くなでるようにとかすことが大切です(出典:アイリスプラザ)。
3. 猫の大きさに合ったサイズか
ブラシのヘッドが大きすぎると、顔まわりや足の付け根など細かい部分がとかしにくくなります。体の大きさに合ったサイズや、小回りのきくサイズを選びましょう。
4. 持ちやすさ
毎日使うものなので、手になじむ持ち手かどうかも大切です。ブラッシングの時間が短く済むよう、軽くて扱いやすいものを選びましょう。
5. 毛を取り除きやすいか
ブラシにたまった毛を取るのが面倒だと、ブラッシングが続きにくくなります。ボタンひとつでピンが引っ込んで毛が取れるタイプや、毛がまとまって取りやすいタイプもあります。
ブラシを用意したい人
- 抜け毛の多い時期に部屋の毛が気になる
- 長毛種と暮らしている
- 体をさわって変化に気づきたい
使い方に工夫が必要な人
- ブラシを見るだけで強く嫌がる(手袋型や、なでることから始める)
- 皮膚に赤みや傷がある(先に動物病院へ)
嫌がらないブラッシングのコツ
- 毛並みにそってやさしくとかす毛並みにそってとかすと、猫はおとなしくなりやすいとされています。嫌がるそぶりを見せたら、毛にそっていないなど、とかし方が合っていないサインです(出典:アイリスプラザ)。
- 骨の出っぱった部分は避ける背骨・腰骨・胸骨・足の付け根など、骨の部分にブラシが当たるのを猫は嫌がるとされています。始める前に体をさわって、骨のある部分を確認しておきましょう(出典:アイリスプラザ)。
- パーツごとに分けてとかす頭からしっぽまで一気にとかすより、背中、わき腹、首まわりなど、パーツごとに分けたほうが猫の負担が少なくなります(出典:アイリスプラザ)。
- 短い時間で終わらせる最初は数回とかしたら終わりにし、おやつやほめ言葉でいい時間だと覚えてもらいます。少しずつ時間をのばしましょう。

嫌がって逃げてしまうときは、どうすればいいですか?

無理に続けないことが大事なんだ。猫は一度嫌な思いをすると、次から受け入れなくなることもあるからね。リラックスしているときに、好きな場所から少しずつ始めよう。
抜け毛が多い時期は、いつもより回数を増やしてこまめに抜け毛を取りましょう。部屋に舞う細かい毛やニオイが気になる場合は、空気清浄機を組み合わせる方法もあります(ペット用空気清浄機の選び方)。
よくある質問
ブラッシングはどのくらいの頻度ですればいいですか?
毛の長さや抜け毛の量によって違います。長毛種は毛が絡まりやすいため、こまめな手入れが必要とされています。短毛種も、抜け毛が多い時期は回数を増やしましょう。猫が嫌がらない範囲で、短い時間を習慣にするのがおすすめです。
人用のブラシを使ってもいいですか?
人用のブラシは、猫の細かい毛や皮膚に合わないことがあります。肌への刺激が少ない、猫用のブラシを使うと安心です。
毛玉ができてしまったら、どうすればいいですか?
小さな毛玉は、指やコームで少しずつほぐします。無理に引っぱると痛がるため注意しましょう。大きな毛玉や皮膚に近い毛玉は、はさみで切ると皮膚を傷つけるおそれがあるため、動物病院やトリミングサロンに相談してください。
シャンプーもしたほうがいいですか?
世田谷区の飼い方のパンフレットでは、ほとんどの汚れはブラッシングと蒸しタオルでふけば取れるとされています。ひどく汚れたときなど、シャンプーが必要な場合は猫用のものを使い、よく乾かしましょう。
ブラッシングのときに皮膚の異常に気づいたら?
赤み、フケ、しこり、脱毛など、いつもと違う様子があれば、動物病院に相談しましょう。
参考・出典
- 世田谷区「猫の飼い方」(パンフレット)(確認日:2026年10月3日)
- アイリスプラザ「自宅でブラッシング」(確認日:2026年10月3日)
まとめ
- 抜け毛を放っておくと、毛づくろいで飲み込んでしまうことがある。定期的なブラッシングで抜け毛を取る
- 短毛種はラバーや目の細かいスリッカー、長毛種はスリッカー+コームが基本
- ピンの先が丸いなど、肌にやさしい作りのブラシを選ぶ
- 毛並みにそって、骨の部分を避け、パーツごとに短い時間でとかす
- 嫌がるときは無理をせず、好きな場所から少しずつ慣らす
猫の毛に合ったブラシで、毎日少しずつのブラッシングを習慣にしていきましょう。
